2018年6月 7日 木曜日

歯と骨に必要な栄養

   歯科における栄養を考える場合、硬組織と軟組織に対する影響が考えられるが、ここでは硬組織、つまり歯ならびに骨の形成に必要な栄養について述べることにしよう。歯も骨も同じ硬組織であるから、形成に関する栄養は大差ないと考えられるが、ただ両者が本質的に異なる点は、歯の場合、栄養は主としてその形成期中が最も大切である。また、形成期における歯は全身の栄養状態をもっとも受ける器官の一つであり、その影響で何らかの障害が歯に加わると、再生あるいは修復されることがない。しかし逆にいえば、歯が形成を完了すると代謝的影響を受けにくいということが言える。
   以上より、とくに歯においては、その栄養は形成期に重要であることが理解できたと思うが、結論として栄養により歯を強化できる時期は、乳歯においてはAの石灰化開始(胎生4〜4.5ヵ月ごろ)からEの歯冠完成(10〜11ヵ月ごろ)の時期、永久歯においては石灰化開始か ら の歯冠完成までの時期であるとされる。ではどのような栄養素が必要なのであろうか。歯の形成期中の栄養素で重要なものとして、タンパク質、無機質およびビタミンがあげられ、その他に糖質(炭水化物)や脂質がある。
タンパク質とくに良質なタンパク質は歯の基質形成に必要不可欠な栄養素である。したがって極度なタンパク質不足は歯の形成不全をきたす。
   無機質で重要なものは、ヵルシウム、リン、マグネシウムなどである。ヵルシウムおよびリンの絶対量が不足した場合は全体の石灰成分の減少が起こって、骨における骨軟化症やクル病のような変化が歯にも起こってくると考えられる。さらに、カルシウム、リンの比(Ca/P)か なり重要であり、このバランスがくずれるとエナメル質、象牙質の形成障害をきたすことがある。幼児ではCa/P比は、2〜5ぐらいで成人の場合はほぼ1.5ぐらいのときが石灰化がよく行なわれると言われている。一般的にはカルシウム対リンは1対0から2対0の範囲であれば当然石灰化はよく行なえる状況にあるといえる。マグネシウムは解リン酵素の賦活作用があり、これが欠乏した場合、エナメル質の石灰化不全を起こし、象牙質には特有の縞模様がみられさらに、マグネシウムが過剰であっても、歯の形成が障害されることはすでに報告されている。
   ビタミンのなかでとくに歯の形成と関係の深いのは、ビタミンA、C、Dである。ビタミンAは上皮性組織と関連性があり、これが欠乏した場合、退行病変を惹起し、歯においては、エナメル質減形成、あるいはエナメル質が形成されないこともある。ビタミンCは象牙質形成に影響を与え、これが欠乏すると、象牙芽細胞の配列不整、未成熟が 起こり、象牙質減形成を起こす。さらに歯のみならず顎骨の発育にまで影響が波及する。ビタミンDは主にリンおよびカルシウムの代謝を調節しているホルモンの一つで、副甲状腺ホルモンと密接な関係がある。ビタミンDは骨の生成、再生、全身の成長発育に大切なものであり、これが欠乏すると、とくに象牙質、歯槽骨に形成障害をみることが多いとされている。歯および骨の形成に必要な栄養は、とくに歯の形成に必要な栄養が焦点となり、歯を強く組み立てるような栄養、そのほかの条件が満たされた場合には、たとえう蝕の原因となる酸に触れても、これに耐えうる丈夫な歯ができ、う蝕にかからずにすむ確率が大きくなることも考えられる。


投稿者 医療法人そらだ小児歯科医院

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